


|

人生はミステリー?
先月、私のエッセイ集「ヴァイオリンは見た」が、海竜社から発売されました。「エッセイ集を出したい」との出版社からのご依頼に応えて、2年にわたって書き溜めたものをまとめていただいたのですが、私の予想以上に多くの方から喜んでいただき、「やはり書いて良かったのかな」と静かな満足を味わっています。
ところで、「ヴァイオリンは見た」というタイトルは、私自身が付けたものです。家族にこのタイトルについて話したとき、義理の妹が「ミステリー小説みたい」と、おもしろいことを言いました。そういえば、「家政婦は見た」というテレビのサスペンス番組がありましたから、このタイトルからそんなミステリーっぽいものを連想された方がおられるかもしれませんね。
勿論、私の意図はそうしたものではありません。「ヴァイオリンが、私に広い世界を見せてくれた。もし私にヴァイオリンがなかったら、人生は全く違ったものになっていただろう」との思いから、ヴァイオリンへの感謝を込めてこの題名を付けました。
ミステリーだと思って読まれた方は、がっかりなさったかもしれませんが、最近私は、「毎日の生活には確かにミステリー的な要素があるな」とよく感じることがあります。私の年になると、親しい知人の突然の死の知らせを受けて呆然とすることもありますし、逆に、思わぬ朗報に心がぱっと明るくなることもあります。
来週は八ヶ岳に行って、20名余りの受講者にレッスンをする「サマーコース」を開きますが、もう14年もやっているのに、「今年は何事もなく順調に終わるだろうか」と、期待と不安の入り混じった気持ちです。受講者とスタッフの協力を得て、楽しさの中にたくさんの音楽的成果を挙げられるように、健康に注意して元気で臨みたいと考えています。
本の中には、演奏家としての心、恩師や生徒との数々の出会い、家族への思い、さらにパソコンのことなど、日々の生活で感じているいろいろな事柄について触れています。既に、何人もの方からご感想のメールをいただきました。この場を借りて、心からお礼を申し上げます。私の演奏と同様、この新しい本もどうぞよろしくお願いいたします。
99年7月 和波たかよし
|

このページの音声データ・文章・写真等、内容に関する著作権は和波たかよしに帰属します。他のメディアへの無断転載はご遠慮下さい。


 |
|