3月3日 明日は仙台
明日は、ちょうど5年ぶりに仙台友の会の主催するコンサートに出演する。仙台そのものは、2004年の10月に宮城県立盲学校の創立 100周年記念コンサートを行ったので、およそ1年半ぶりということになる。何にしても、また仙台で演奏できるのは本当に嬉しいことだ。
演奏の仕事をしていて、最も幸せを感じる時、その一つが、以前演奏会を企画して下さった主催者から再び招待を受けた時だ。その瞬間に、「ああ、この前の演奏を喜んでいただけたのだ」と確認が取れたような満足感を覚える。そして、「今度は前にも増して喜んでいただけるコンサートにしなければ」と気持ちの高ぶりを覚えるのだ。
仙台にはいろいろな思い出がある。初めて演奏したのは18才の夏、東北放送主催の演奏会だった。当時、仙台出身のピアニストとコンビを組んでいたこともあって、あのコンサートが実現したのだと思う。プログラムには、たしかピアノのソロも含まれていたから、完全なリサイタルではなかったが、公式デビューの5ヶ月ほど前に、貴重な経験を積ませてもらった。そして、コンサートの模様は、およそ2週間後に、東北放送で夜の1時間番組として電波に乗ったのだった。
宮城フィル(現仙台フィル)との協演や、バッハの無伴奏リサイタルなども思い出に残っている。仙台フィルには、八ヶ岳サマーコースの受講経験者、いわゆる「八ヶ岳ファミリー」のメンバーが5・6人含まれている。明日は久しぶりに、その人たちと話したいと思って、終演後に会う約束をした。地方公演では比較的珍しい「打ち上げ」をやろうと言うわけだ。これも楽しみである。
今日は午前中でレッスンを終わり、午後と夜は明日のコンサートに集中してゆっくり練習することにしている。今は春休みなので、ゆったりした日程が取れて有り難い。だが、私の周辺は決してゆったりしているわけではない。
昨日は、東京芸大の第1次試験の合格者発表があり、私の生徒は1勝1敗であった。「まあ2敗よりはよかった」と自分を慰めてみるが、不合格になった生徒のことを思うと悲しいし気の毒だし、少し腹も立つし、穏やかならざる心境になってしまう。合格した方の生徒は、そろそろ2次試験の演奏をする時間だ。成功を神に祈りながら、私は自分の練習を続ける。
和波たかよし
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